自立支援協定例会

「家族支援について」協議する参加者

「ピア部会」発足報告
「金銭管理支援」制度策定を申し合わせ

 奄美地区地域自立支援協議会(寿山一昭会長)は15日、龍郷町生涯学習センターりゅうがく館で2021年度第1回定例会を開いた。5市町村の担当課職員や福祉・医療・教育などの事業所職員約50人が出席し、今年度の活動計画や専門部会の活動を報告。ほか、障がいのある当事者を中心とした意見交換や、課題集約の場づくりなどを検討する「ピア部会」が今春設立した報告や、通所事業所の「金銭管理支援」に対する制度策定を進めていくことなどを申し合わせた。後半は「家族支援について」班ごとに活発な意見交換がなされた。

 同協議会は、専門部会(精神・相談・子ども・就労・地域生活・権利擁護)に分かれて年に3回定例会を実施。活動報告や意見交換を行い、連携強化を図っている。「ピア部会」が加わったことで、今年度は七つの部会で運営していく。

 通所の障がい福祉サービス事業所の金銭管理支援については、今年1月の定例会で協議された内容の報告があった。金銭管理が困難な利用者に対して事業所が金銭管理支援を行うことによる誤解やトラブルを避けるため、ルールや制度を策定する必要があるとしている。想定される対象者は、▽金銭管理を行える家族がいない▽利用者本人が金銭管理を望んでいる▽その他、家族の協議により必要と認められた―場合。社協が契約を結び、小口の管理は事業所で行うなど、制度導入(7月を予定)に向けて協議を進める方針が示された。

 家族支援について協議会事務局は「障がいのある人への安定したサービス提供には、家族全体の支援が重要」とした。この日は10班がそれぞれの現場で行っている支援やその課題、解決方法に関する意見を出し合った。そのなかで、当事者会と同様に、家族会の必要性を示す意見も。「経験豊富な家族の失敗談や成功例などを聞ける機会となる」「テーマを決めずに自由に出入りできる空気があるとよい」「リモートで顔出しせず参加可能にしては」などと具体的な提案がなされた。