「方言バッジ」制作 知名町

方言バッジを見せる役場生涯学習課の窪田政英課長(右)と榮鉄也さん(左)=知名町=


完成した方言バッジ

しまむにを話そう

 【沖永良部】知名町はこのほど、しまむに(方言)の習熟度を可視化するために「方言バッジ」を制作した。役場職員のほか、町内の各事業所に配布し、方言の継承につなげる。

 バッジは、国立国語研究所の山田真寛准教授がデザイン。方言を話すことができる「でぃきゆん」、話せなくても聞いて意味が分かる「わかゆん」、現在習っている「なろとぅん」の3種類を、それぞれ200個ずつ合計600個作った。イラストも描かれており、習熟度が上がるにつれて、ヒナからヒヨコ、ニワトリへと変化する。

 「わかゆん」のバッジを付ける同町生涯学習課の榮鉄也さん(35)は「バッジをきっかけに、日常の会話でも方言を話す機会を増やしていきたい」と話した。

 「でぃきゆん」を付ける同課の窪田政英課長(57)は「お年寄りは方言で話すと安心してくれる。若い人も方言を聞いたり、話せたりできるようになってほしい」と語った。

 2009年2月、ユネスコが発表した消滅危機言語の中に、沖永良部島や与論島、沖縄本島北部の方言を含む国頭語が入っている。

 来年度、同町では「危機言語・方言サミット」(文化庁など主催)が開催される予定。