ブルーのグリーンフラッシュ撮影成功

大和村の国直海岸で撮影したブルーのグリーンフラッシュ=29日午後6時47分ごろ(吉行さん撮影)

 

 

「奄海」からの贈り物
奄美市の吉行さん

 

 

 奄美市名瀬の吉行秀和さん(62)は29日の午後6時47分ごろ、大和村の国直海岸でブルーのグリーンフラッシュの撮影に成功した。グリーンフラッシュとは、太陽が沈む直前や昇った直後に、太陽の上の弧の部分が赤色でなく緑色に輝いて見えたりする稀な現象。緑閃光=りょくせんこう=とも言われ、一瞬だったり数秒続いたりする。グリーンフラッシュが起こるには水平線上に雲がないこと、空気が非常に澄んでいることが最低条件でとても珍しく、「見た人に幸せが訪れる」という言い伝えがある。その中でもグリーンでなくブルーに見えることは滅多にないという。

 吉行さんは10年ほど前からグリーンフラッシュを撮影するようになり、これまでに80回ほど目撃、35回以上の撮影に成功。しかし、ブルーのものは今回で3回目だというから、より希少なことがわかる。仕事帰りに水平線をチェックし、撮影できそうなときに平日は自宅近くの大熊展望台で、時間があるときは国直海岸や大浜海浜公園などで撮影を試みる。日差しが強い7~9月上旬はチャンスがあるという。今年は5回撮影に成功した。

 吉行さんは「久々のブルーだったので、とてもうれしかった。いい写真が撮れた後は手を合わせて感謝し、お礼を言う。今回も奄美の海(奄海)からの贈り物だと感じている。コロナ禍でつらい思いをしているからこそ、少しでも幸せのおすそ分けができるよう、多くの人に見てほしい。次は何年後かわからないが、これからも追いかけて、皆さんに届けたい」と語った。