ペットと一緒に避難できる避難所開設を

「ペットと一緒に避難できる避難所開設嘆願書」を奄美市長宛てに提出した青砥真知子代表(右から2人目)

署名簿添え市長宛て嘆願書提出
ペットの安全を守る会

 奄美市の獣医師などでつくる「ペットの安全を守る会」(青砥真知子代表)は10日、災害時に「ペットと一緒に避難できる避難所開設嘆願書」を朝山毅奄美市長宛てに提出した。奄美市3地区165人分(名瀬地区124人、笠利地区40人、住用地区1人分)の署名簿を添えて提出した。

 嘆願書では「私たちは、犬、猫、ウサギ、いわゆるペットを飼っている。この子達は、もはや家族の一員と云っても過言ではない。昨今、地球温暖化の影響か今までにない規模の災害が多発しており、奄美においても例外とは思えない」「そのような時、わたしたちは安全な場所を求めて、知人の家を頼り、ホテルを探し、ペットとの避難を考えますが、最後の手段として、ペットと一緒に避難できる避難所の開設をお願いします」「ペットを受け入れてくれる避難所がないために、車の中で災害をしのぐ人、避難をあきらめ自宅で被災する人が大勢いる。ペットの命を救うことは、飼い主の命を救うことだと思う。住み良い奄美のために、ご配慮いただけるようお願い致します」との内容を指摘し、対応を求めている。

 青砥代表らが奄美市総務部総務課危機管理室を訪れ、奥伸太郎室長に嘆願書と署名簿を手渡した。

 奄美新聞の取材に対し、奥室長は「嘆願書の内容を市長へ伝えたい」「市内には、ペットと一緒に避難できる避難所はない」などと答えた。

 青砥代表は、「あおと獣医科」(奄美市笠利町須野)院長を務めている。青砥代表によると、今年4月ごろから個人的に「ペットと一緒に避難できる避難所の開設を求める署名活動」を始めた。その後、会の有志やボランティア、署名活動への賛同者の協力を得て集めた署名簿(8月末までの締め切り分)を同日、市へ提出した。

 青砥代表によると、8月末までに集まった奄美市以外の署名簿は、大和村57人分、龍郷町33人分。瀬戸内町と宇検村は集計中。来週以降、大和村など4町村に署名簿を添え、同様の嘆願書の提出を予定している。

 「ペットの安全を守る会」は、8月中旬に「災害時にペットを避難させる取り組みを学ぶ勉強会」を奄美市名瀬で開いた。