赤木名浄化センター 一部供用開始

テープカットで施設の一部供用開始を祝う関係者ら

通水式で祝う 地域の環境保全期待

奄美市が整備を進めてきた特定環境保全公共下水道事業「赤木名浄化センター」(同市笠利町外金久)処理施設がこのほど完成し、同地区の一部で供用を開始した。8日は、朝山毅市長をはじめ市議や地元住民、工事関係者などが参加し「通水式」で祝福。地元が誇る川や海岸など、地域の環境保全に期待を寄せた。

全体の設計・管理などは毛管浄化システム㈱が手掛け、㈱フソウ九州支店を含む地元業者10社などが施工。事業は2012年から着手。以降、施設建物(平屋RC造、地下1階)および一部浄化槽の完成を迎えた。

処理方法は、生物による自然浄化で悪臭の発生を抑え込む「土壌被覆型礫間接触酸化法」を採用。処理面積33㌶(進ちょく率58・8%)分が稼働でき、中金久と外金久の2地区(143世帯)の汚水や生活排水の処理を先行して賄っていく。

通水式では、朝山市長が「関係各位の尽力に感謝し、今後も一刻も早い完了に向け精いっぱい努力する」とあいさつ。外金久集落の諏訪光三区長が住民を代表し「島の環境保全に寄与するもの。施設の意義を認識し、子々孫々まで守っていきたい」など感謝の言葉を述べ、テープカットで供用開始を祝った。

なお、事業期間は2026年までを予定。21年度策定の事業計画によると完了後は、処理面積56・1㌶、処理人口1240人、処理能力550立方㍍/日の処理を担い、総事業費は27億7110万円を見込んでいる。