「宇検村民児協防犯アドバイザー」発足

「一人で悩まず相談しましょうね」と呼びかける瀬戸内署員

「お願いだまされないで」の詐欺防止ソングも
瀬戸内署員らが啓発活動

宇検村は、村内に居住する高齢者が、うそ電話詐欺や悪質商法の被害者にあわないために、生涯学習センター「元気の出る館」で、高齢者に接する機会の多い同村民生児童委員等の16人に「うそ電話詐欺防犯アドバイザー」を9日、初委嘱。同時に防犯ボランティア団体「宇検村民児協防犯アドバイザー」を立ち上げた。これに伴い瀬戸内署生活安全企画課などが、うそ電話詐欺防犯対策講義や寸劇、「お願いだまされないで」の詐欺防止ソングなどを披露、アドバイザー含む老人会員約40人が、啓発プログラムに耳を傾け「わかりやく楽しかった」と話していた。

委嘱式後、瀬戸内署は「うそ電話詐欺」について説明。犯人が被害者に電話やメール、ハガキなどを使って顔を合わせることなく信頼させ、支払いなどを持ち掛け、支払い方法として①相手の指定口座への振込②宅配便などでの送金③直接、相手に現金やキャッシュカードを手渡し④電子マネー(カード)等の購入(支払い)⑤収納代行(コンビニ払い)で支払い│など様々な方法によって現金などを請求(要求)してだまし取ること。

県内の被害状況は、2020年度は48件・1億5326万1千円、2021年8月末現在で22件・2723万8010円。手口別件数では①架空料金請求詐欺②還付金詐欺③オレオレ詐欺④預貯金詐欺⑤キャッシュカード詐欺盗などで、詐欺の内容も紹介。「一人で悩まず相談しましょう」と軽妙な語りにワンポイントアドバイスも盛り込まれた寸劇も行われた。

この後、交通事故の話題も。4070件中53人が被害者で53人中38人が65歳以上。10人に1人が高齢者の被害者となっており、交通事故回避の方法や蛍光反射板を使用してほしいなどのアドバイスも。また、同署の窪田充寿さん(56)が「だまされないで、ふりこまないで」の詐欺防止ソングを同村企画観光課の隈本裕平主査とギターとドラムで紹介。「お願いだまされないで」と締めた。

同村民生児童委員会の貞野優一会長は「寸劇や歌、そして交通事故の件数や高齢者被害の数字など、年寄向きにわかりやすかった。初めての事業で、教えてもらったことを意識して、毎日の見回りに生かしていきたい」と語った。