プロフェッショナルとつながる

画面の向こうの弘中さんに「新しい体操服」を提案する子どもたち

子どもたちが提案した「新しい体操服」

龍郷小5・6年 新しい体操服考え、デサント社員に提案
仕事や社会知るきっかけに

静岡大学教育学部発ベンチャー企業 一般社団法人「プロフェッショナルをすべての学校に(以下プロ学)」(代表:塩田真吾准教授)は7日、龍郷町立龍郷小学校(末松雅之校長・児童24人)で5・6年生9人を対象にオンラインでキャリア教育プログラムを行った。講師は㈱デサントマーケティング商品企画担当の弘中貴大さん。子どもたちが「新しい体操服」を考えて提案、それに対するアドバイスや質疑応答を通して仕事や社会について考えるきっかけを与えた。

プロ学の目的は、子どもたちがたくさんの「プロフェッショナル」と出会い、多様な価値観・職業観を育めることで、同授業はデサントとプロ学が協働で実施する子どもの「教育格差」の縮小に向けた取り組みの一環。「人から学ぶのは大きい」と興味を持った担任の福元佳寿美教諭(51)が応募、選ばれて今回の授業が実現した。

事前に福元教諭が2時間授業を行い、子どもたちは3チームに分かれて「新しい体操服」のアイデアを図案化、提案準備をして臨んだ。画面を通して見る会社の会議室や手掛けている商品などに、児童たちは興味津々だった。

新しい体操服は、「デザインがさみしい」「素材が伸び縮みしにくく、汗を吸いにくい」「汚れが目立つ」などの困りごとに焦点を当て、その解決策として色やデザイン、素材、機能性を高めた工夫をして提案。弘中さんは子どもたちのアイデアを褒めつつ、女子ソフトボール日本代表上野由岐子選手のユニフォームやロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平選手のアンダーシャツの工夫など、商品開発の裏側を紹介し、子どもたちは興味深く聴いていた。そして、「スポーツウエアをつくるときに気をつけていることは」「どうしてデサントに入ろうと思ったのか」などの質問に、弘中さんは誠実に答えていった。

参加していた岩崎想くん(6年)は「いい学習になった。自分もデサントのものを持っているので、興味があったし、自分のつくった服が実現されたらいいと思った」と笑顔で話した。