招魂祭で追悼の言葉をささげる丸田一仁笠利町遺族会会長
悲惨な記憶を風化させない
戦没者を追悼する「第116回笠利町招魂祭」が16日、奄美市笠利町の太陽が丘総合運動公園招魂碑前広場であった。遺族や行政関係者など約50人が参列し、戦争で犠牲になった同町の戦没者と、596柱(軍人軍属587柱・女子挺身隊9柱)の霊を慰め、不戦と平和の誓いを新たにした。今年は昨年同様、新型コロナウイルス感染予防のため規模を縮小して実施した。
礼拝、黙祷の後、朝山毅市長は「悲惨な戦争の記憶を風化させてはならない。平和への誓いを受け継ぎ、次世代へ渡すことが私たちの責務。結(ゆい)の精神と世界自然遺産の島として、戦没者の御霊(みたま)に哀悼をささげます」と式辞を述べた。
献吟を奉納した後、焼香には遺族や行政関係者、一般参列者が戦没者に手を合わせ、恒久平和への祈りをささげた。
式典後、同町遺族会の丸田一仁会長は「悲惨な記憶を語り継がなければならないが、遺族が高齢化している。同会に賛同される方はどんどん入会し、子どもたちに伝えていってほしい」と話した。
なお、式典後に行われる奉納式や奉納相撲も、昨年に続き中止になった。