6選を果たし、必勝だるまに目入れをする大久保氏(17日午後10時1分ごろ、伊仙町の選挙事務所で)
任期満了に伴う伊仙町長選は17日、投開票され、現職の大久保明氏(67)=無所属=が2626票を獲得、元副町長で新人の伊喜功氏(67)=同=に400票差をつけ6期連続の当選を果たした。4年前と同じ顔触れとなった選挙戦は、町を二分する激戦となったが、有権者は、5期20年間の実績を前面に打ち出し、雇用創出や人口減少対策などを訴えた大久保町政の継続を選択した。投票率は92・85%で前回(91・65%)より1・20ポイント上回った。
両氏の対決は2017年に続き2回目で、121票差の僅差だった前回選に続き、今回も激戦となった。選挙期間中も期日前投票所(町役場・選管会議室)前では、両陣営の監視・けん制が行われるなど緊迫した選挙戦が展開された。
投票は、同日午前7時から午後6時まで町内8カ所で行われ、午後8時から町中央公民館ホールで即日開票された。投開票前には県警機動隊が派遣されるなど警戒が続いたが、大きな混乱はなかった。
大久保氏は、5期20年間、町長として町のかじ取り役を担ってきた実績をアピール。新型コロナウイルスの影響で疲弊した地域経済の支援などについて「国の政策だけでなく、地域に寄り添ったきめ細かな政策が必要」などと訴え、「雇用創出による人口増のまちづくり」などの公約を掲げた。集会や街道での遊説を積極的に繰り広げ、幅広い層から支持を得た。
伊喜氏は、県大島支庁長など県行政に携わった経験を生かした「町政の刷新」をアピール。新型コロナ対策として支援金給付(1人10万円)や町長給与50%カットなどを公約に掲げ、前回選の雪辱を狙ったが、現職の壁は厚く、一歩及ばなかった。
▽当日有権者数=5261人(男2686人、女2575人)▽投票者総数=4885人(男2513人、女2372人)▽有効投票総数4852票、無効33票▽投票率92・85%(男93・56%、女92・12%)