地方創生「伊仙モデル」を

支持者らと当選を喜ぶ大久保さん

伊仙町長選 大久保さん、400票差つけ6選
町政継続、人口増対策に期待

町政の「継続」を有権者は望んだ――。前回選同様、一騎打ちを制したのは現職の大久保明さん(67)。大久保さんは人口増対策を訴え、地域経済の再生を掲げた新人の伊喜功さん(67)を400票差で退け、6期連続の当選を果たした。伊喜さんは、基幹産業である農業の底上げなどの課題を突き付け挑んだものの、再び阻まれた。

午後9時半ごろ、大久保さんの事務所に当選の一報が届くと、詰め掛けた支持者からは拍手と歓声が沸き起こった。町を二分する戦いに再び勝利し、こぶしを突き上げ会場に姿を見せた大久保さんは安堵の表情を浮かべ「みなさんに力をいただいた。ありがとう」と感謝の言葉を述べた。

選挙戦では、コロナ禍での「支援給付金」が争点となる中、大久保さんは、住宅や介護施設、保育所の整備など、受け入れ態勢を充実させることで人口増加を目指す将来像などを示し、「(地方創生の)伊仙町モデルをつくっていく」と、思いを繰り返し訴えてきた。

会場では支持者らが歓喜のワイド節を舞い、闘牛の黒琉王号がサプライズ登場するなど祝福。蔀=しとみ=正良後援会長は「相当苦労したが、予想外の票を獲得できた」と支持者を前に選挙戦を振り返った。

マイクを握った大久保さんは「以前は政争の町など悪評もあったが、バラマキがだめだということは証明された。どんな圧政にも負けない誇りある選挙だった」と評価。6期目に向けては、子どもの給食無償化、介護士などへの人件費補てん、世界闘牛サミット実現などの政策を挙げ、「伊仙町は子宝長寿で、エネルギーあふれる町。みんなと一緒に伊仙町の発展を必ず実現していく」と意気込みを語った。