沖永良部地区青年農業者会議

プロジェクトの成果を発表する農家(左)=和泊町役場結いホール=

ユリ収穫後ハウスでエダマメ
4プロジェクトの成果発表

【沖永良部】2021年度沖永良部地区青年農業者会議が8日、和泊町役場結いホールであった。和泊、知名両町の4Hクラブや関係機関から約40人が参加。ハウスを活用した新品目の検討やグラジオラスの品質向上など4プロジェクトの成果が報告された。

若手農家の育成を目的に、各種プロジェクトの実践と課題解決能力の向上を図ろうと毎年開催している。主催は、同地区農業青年クラブ連絡協議会と大島支庁沖永良部事務所農業普及課。

個人プロジェクトには花き農家2人が登壇した。「ユリ収穫後のハウスを活用した新規品目の検討」について発表した知名町の平英行さんは、ユリ収穫後に作付けのない5、6月にエダマメとスイカのハウス栽培に挑戦。「ハウスだからこそ安定した生産が可能で目標の収益を得られた」と述べ、今後の課題として「施設栽培は簡単に面積を増やせないが、2品目を組み合わせて収穫量と品質を上げて単収と所得向上を図りたい」とした。

和泊町の山本成孝さんは、2月出荷のグラジオラスの品質向上に向けた植付方法の検討について発表した。

共同プロジェクトでは、和泊町4Hクラブによるパイナップルの試験栽培と、知名町4Hクラブが取り組んだパッションフルーツの生産販売について報告があった。

最後に、和泊町の永野大吉さんと知名町の池沢匠さんが将来の目標や現在の課題を発表した。就農2年目となる永野さんは「受託の依頼にできる限り応え、農地の維持に協力していきたい」「島内には年齢の近いキビ生産者が多い。『負けられない』というプレッシャーを与えてくれる存在であり、キビ生産を一緒に支えてくれる仲間だ」と述べた。