現役、OBがガチンコ勝負で戦った大島高校野球部の交流戦
大島高校野球部(塗木哲哉監督、部員37人)の新年恒例「OB交流戦」が2日、奄美市の名瀬運動公園市民球場であった。部員らは、大学で野球を続ける現役バリバリのOBらを相手にガチンコ勝負で力を試し、春の選抜へ弾みをつけた。
対戦は2試合。OBチームは大学生を中心に社会人を含む約20人が参加。現役部員らは春の選抜に向けて先輩たちの胸を借りた。
第1試合は、2019年に全国高校野球選手権鹿児島大会準々決勝に駒を進めた当時のエース赤崎と今里バッテリーが登板。技術・経験で勝るOBチームは、走攻守で現役チームを翻弄、9―2と力の差を見せつけた。
「負けられない」と挑んだ第2試合では、現役チーム先発の武田が徐々に調子を上げる投球で9回1失点と力投。要所では主軸がタイムリーを放つなど、4―1で一矢報いた。
九州大会以来のマウンドとなった注目のエース大野は第1試合に先発し登板。4回・89球を投げ、打者13人に被安打3、1奪三振だった。
OBチーム・日本福祉大学2年の赤崎太優選手は「大野を中心にいいチーム。(真剣勝負に)技術的にも少しくらいは還元できたはず」と笑顔で話し、現役部員については「伝統の〝楽しむ野球〟をしっかりと受け継いでくれている。甲子園でも大高らしく活躍してほしい」と述べ、島の夢を後輩たちに託した。
胸を借りた武田涼雅主将は「(大学1・2年生OBは)レベルの高かったチームで、来てくれただけでも感謝しかない。バッターごとに守りを変えていくなど、冷静な判断は自分たちにできていないこと」と振り返り、「課題も見つかった。練習を通して守備力や修正力などの質を高めていきたい」と前を向いた。