式典を前に中学校時代の友人らと記念撮影をする新成人たち
新春を迎えた2・3日の両日、奄美群島内の9市町(11地区)で2022年の成人式が開かれた。新型コロナウイルス感染拡大で21年は式典の中止が相次いだため、すべての自治体では2年ぶりの開催。大島紬や振り袖に身を包んだ新成人らは、旧友や恩師との再会を喜び、笑顔で記念写真に収まっていた(8面に関連記事)。
それぞれの会場では、新型コロナウイルスの感染防止対策を徹底。時間短縮や規模を縮小し、2週間前からの健康チェックや体調管理などが求められた。
奄美市名瀬地区の会場では密集を避けるため、午後2時半と同3時からの2回にわけて受付を分散。入り口では体温が測られ、手指を消毒。事前に配布しておいたリスクチェックシートをスタッフに提出し、島外からの来島者はPCR検査の陰性証明などを自主的に申告した。
確認後、座席番号を手渡された新成人はマスクを着けたまま会場の中へ。式中は会話なども控えるよう呼び掛けられた。
昨年はコロナ禍で、自治体によっては延期する案もあったが、最終的には群島内12市町村のすべてで中止になった。今年はほとんどの自治体で出席者を、新成人と限られた来賓に制限。新成人らは粛々とした式のなか、祝辞や新成人による抱負などに耳を傾け、思い思いに新社会人としての決意を込めた。
福岡県で福祉関係の学校に通うという畠来莉朱=くりす=さんは、2週間前から外出などを控えるなど体調を整えた上で帰省。「PCR検査も受けてきた。(厳しい管理には)大変だけど今の状況では仕方がない」と述べ、将来に向けては「奄美で子どもに携わる仕事を目指している。うわべだけでなく、子どもと本心で関われる社会人になりたい」と意気込みを話した。