「メーンッ!」の掛け声響く

剣道の授業に汗を流す芦花部中学生と講師の沖島基太さん

芦花部小中 年に一度の剣道教室
伝統武道の心得など学ぶ

 奄美市名瀬芦花部の芦花部小中学校(今村敏照校長、児童生徒45人)で24日、特別授業の剣道教室があった。講師は剣道四段で奄美市在住の沖島基太さん(50)。中学生を対象に2校時目と3校時目に実施、この日から1週間行われる。授業を受けた中学生13人は、伝統武道の心得や剣道の基本を汗を流しながら学んだ。

 同校の剣道教室は、総合的な学習の一環として毎年実施、今年で6回目になる。講師を務めた沖島さんは同市名瀬伊津部町で「奄美三味線」を経営、その傍ら「おひさま剣友クラブ」で小学生を中心に剣道を指導している。「この特別授業を通して、日本伝統の武道を身近に感じてほしい」との思いで始めたという。

 授業は基本の構えや竹刀さばきに始まり、前進後退の一連の流れなどを練習。「身体・剣・掛け声の三つが常に連動しなければならない」の指導に、生徒たちは懸命に竹刀を振り下ろした。また、面を打った後に最初の構えに戻る「残心」など、剣道の奥深さを肌で感じた。

 剣道教室は、防具の着用法や基本的な面打ち小手打ち、仕掛け技や応じ技、対面での基本稽古が出来るまで1週間通して行われる。2校時目の授業を終えた田畑光彗くん(2年)は、「年に一度の剣道授業は楽しい。竹刀を振るのはきつかったが、最終日の練習試合を頑張りたい」と笑顔で話した。

 今年で3回目の剣道授業を体験した入来院桜さん(3年)は、「踏み込んで面を打つのが難しい。明日はしっかりコツをつかみたい。去年の練習試合では一本も取れなかったので、今年は絶対取りたい」と授業を振り返り、今年の目標を話した。

 昨年に引き続き新型コロナウイルス感染を考慮して、体育館の換気・マスク着用・間隔を置いての練習など、防止対策を徹底しての授業になった。