大島地区3月子牛セリ

 

 

相場下降、平均63万5千円
商品バラつき大きく価格に影響

 

 JA県経済連肉用牛課奄美市駐在は、3月の大島地区子牛セリ市結果をまとめ公表した。子牛市況は、総平均が前回比2万6930円安い63万5404円となるなど、雌・去勢を含めて下げ相場となり、子牛の商品性のバラつきの大きさが影響した。

 今回のセリは1日の与論市場を皮切りに、7日の喜界市場まで開催。天候に恵まれ予定通りの日程で行うことができ、積出も一部コンテナ不足により積出に影響が出たが、スムーズな積出ができているという。

 全体の入場頭数は1865頭(雌812頭、去勢1053頭)で、全て売却。平均価格は雌57万706円(前回比2万5558円安)、去勢68万5294円(同2万2379円安)となった。

 合計平均価格にかかわる市場ごとの順位をみると、奄美大島の66万3936円を筆頭に、沖永良部島、徳之島、与論、喜界の順。購買者から見た子牛評価の指標である平均単価で市場を格付けすると、沖永良部の2567円

(キロ当たり)を筆頭に、与論2444円、徳之島2410円、奄美大島2405円、喜界2313円の順。セリ日齢にかかわる市場ごとの若齢順位は、沖永良部246日、喜界249日、奄美大島255日、徳之島258日、与論260日の順となっている。

 今回の市況が、総平均・雌平均価格・去勢同といずれも下げ相場となった要因について、同駐在は「全国的にまん延防止等重点措置が適用され、牛枝肉相場が軟調に推移したことが挙げられるが、肥育農家にとって3月の子牛仕入れは枝肉の最需要期である年末に出荷できるため、購買意欲は高い」とする一方、子牛の商品性のバラつきが大きかったため、「価格のバラつきや子牛相場に影響したと考えられる」と分析する。

 枝肉重量の見込める牛、産歴の若く血統の良いものが高値で取引され、商品性の低い牛(過肥牛、骨量のないもの、フレームのないもの)については、価格が伸びなかったという。同駐在は「体重の重いものが高く取引されているのではなく、骨格のしっかりしたもの、腹袋の充実したものが高く取引されている。日々の飼養管理の差が子牛価格の差に顕著に表れている」として、日頃から徹底した管理で商品性の高い子牛づくりを呼びかけている。