全国大会で研究成果発表

全国大会で研究成果を発表した北高2年生の3人(提供写真)

海洋微生物で地域を理解 北高2年生チーム3人

海や水環境に関するあらゆる研究をする2021年度「マリンチャレンジプログラム共同研究プロジェクト」で、奄美市笠利町の大島北高校(下高原涼子校長)の研究が採択され、このほど全国大会で研究成果を発表した。選ばれたのは全国で3校のみ。同校2年生チームの3人は「研究したことで奄美の知らない部分をたくさん理解できた」と話した。

同プロジェクトは、自然科学研究や海の面白さなど、新しいことに挑戦する全国の仲間と共同で研究活動に取り組む。今年度のテーマは「日本の海洋微生物マップを作ろう」。地域の微生物サンプルを取得し、動態や特徴を調査するもの。

大島北高では、亀山千尋さん・小牧優直さん・朝岡美月紀さんのチームが応募。書類選考とオンライン審査を経て、昨年6月に西南学院(福岡)・芦屋国際中等(兵庫)・大島北高の3校が採択された。

同校チームの3人は6月から研究を開始、主催者の(株)リバネスと6回のオンライン学習を繰り返した。夏と冬の赤木名湾の環境データと海洋微生物の違いを分析、(1)季節によって微生物の動態が違う(2)夏は種類が多く冬は数が多い(3)奄美の微生物は北赤道海流の微生物に近い―などの研究結果を得た。

東京の全国大会で発表した3人は、「緊張したが、ポスター発表したことで自信がついた」「調査分析することで地域のことが学べた」と感想を話した。

担当した菊池梨香教諭は、「奄美大島は昨年、世界自然遺産に登録されたが、微生物や細菌など理科的目線でも学ぶきっかけになったと思う」と3人の研究姿勢を称えた。