人形劇「エルマーのぼうけん」上演

数々の困難を知恵と勇気で乗り越える少年の姿が描かれた「エルマーのぼうけん」

終演後、出演者たちに大きな拍手を送った観客たち

心を開放する大切さを伝える
奄美子ども劇場創立40周年公演

 奄美子ども劇場(福田えみ子運営委員長)は26日、人形劇「エルマーのぼうけん」を龍郷町りゅうゆう館で上演した。昨年5月に予定されていた創立40周年記念特別例会の再開催。約1年の延期を経た公演に、親子連れの家族を中心に約300人が参加。数々の困難を知恵と勇気で乗り越えていく少年エルマーの物語を、子どもたちは一喜一憂しながら鑑賞した。

 「エルマーのぼうけん」は、1948年にアメリカで発表されたR・S・ガネット著の児童文学作品。日本では63年に翻訳、出版され、NHKの人形劇番組でも放映された。

 出演・演出した人形劇団プークは、29年創立の東京の現代人形劇専門の老舗劇団。全国各地で上演、海外公演も行っている。

 物語は、少年エルマーが猫のミミと「どうぶつ島」に捕らわれている龍の子どもを助けようと「決心」する場面から大きく展開していく。心を自由に開放する、夢をかなえようとする大切さが、数々の困難を乗り越えていくエルマーの姿を通して描かれている。

 子ども劇場会員で壽悠仁=ゆうと=くん(6)と鑑賞した竜康さん(55)は「龍郷町の開催は毎回観客が多いが、今回特に多いのでは。(延期などで)約2年ぶりの鑑賞だったが、演出が凝っており大変良かった」と語った。

 福田委員長は「コロナ禍で約1年延期となったが、子どもたちがワクワクする姿が見られてうれしかった。これからも奄美の未来を担う子どもたちのために、成長し続ける劇団でありたい」と話した。

 なお、「エルマーのぼうけん」は28日、徳之島町文化会館大ホールでも上演される。当日予約可。詳しくは徳之島子ども劇場電話090―4343―1599まで。