「平土野アートPJ賞」は竹村さん

「平土野アートプロジェクト壁画制作者」表彰(左から永岡部長・竹村さん・松村さん・大保さん・森田町長)=26日、天城町

「世界自然遺産と徳之島」壁画描く
天城町商工会青年部が公募

【徳之島】天城町商工会青年部(永岡寛治部長)が「世界自然遺産と徳之島」をテーマに公募した2020年度「平土野アートプロジェクト(PJ)壁画」制作者の表彰式が26日、同町役場であり、大作の制作に取り組んだ3組を表彰。町民の人気投票による「同PJ賞」は、元同町地域おこし協力隊で自営業の竹村和也さん(44)=天城=の力作が射止めた。

平土野アートPJは、同町商工会青年部が、町のまちづくり活性化支援交付金事業を活用、アートを通じた平土野商店街の活性化と地域振興を願い17年度からスタート。徳之島高校美術部の高校生を主体に一般愛好者らの協力で壁画アートを進めている。

5年目の21年度は趣向を変え、テーマを設けて徳之島全島から制作者を公募。▽天城町の竹村さんをはじめ、▽徳之島町亀津、松村美雪さん・かえでちゃん(亀津小1年生)家族▽伊仙町佐弁、大保由佳里さん家族の各町1組ずつ3組が応募。1月15日~3月下旬、それぞれがイメージした「世界自然遺産と徳之島」の大作(最大は竹村さんの約12メートル×約6メートル)に挑戦。同PJによる壁画数はこれで計16カ所に増えた。

同青年部は初の試みでさらに今月5日~21日、役場ロビーに壁画3点の写真パネルを展示して「町民によるお気に入り投票」を実施。投票総数は212票。僅差で竹村さんの壁画が「平土野アートPJ賞」に輝いた。

表彰式で、永岡青年部長(40)はあいさつで「商店街にさらに3カ所の素敵な壁画アートが追加され、ますます華やかに。町境を超えた人と人の交流も生まれた。壁画制作に留まらず大切な“つながり”を生み出す事業ができた」。3組に感謝状を、竹村さんには同PJ賞も贈ってたえた。

竹村さんは「天城町を含め3町全体を盛り上げていける平土野商店街になればと(クジラとともに)右肩上がりの海を創造」。松村さんは「かえで(娘)の原画発案で世界の宝物の自然も表現しました」。大保さんは「2年前に大阪から夫婦で移住。壁画を通じて多くの人とも関われ、貴重な体験になりました」と感想を述べた。

立ち会った森田弘光町長は、物産即売「わきゃが市場」の開催や学校図書購入費カンパなど同青年部の取り組みも高く評価していた。