奄美大島新型コロナ対策本部

大型連休期間の対応などについて協議した奄美大島新型コロナ対策本部会議(奄美市提供)

大型連休、人流増に警戒 5市町村長共同メッセージ
ウイズコロナ視野に警戒レベル改訂

 奄美大島の5市町村長で組織する奄美大島新型コロナ対策本部(本部長・安田壮平奄美市長)は27日、WEBシステムによるオンライン会議を開き、大型連休期間の対応や同島独自の警戒レベルについて議論した。警戒レベルについては、現在の「レベル4」を維持する一方、これまで最大の「レベル5」となった場合、原則休館、中止としていた公共施設や行事について、それぞれの状況によって判断するように改訂。新型コロナとの共生社会を目指す「ウイズコロナ」に対応する形とした。5市町村長の共同メッセージも発信。大型連休を前に、改めて感染対策の徹底などを呼び掛け、人の往来や交流が活発になることから、「『うつらない』『うつさない』行動への心がけ」を強く求めた。

 会議では安田市長が「一時期のピークを越え、社会経済活動を緩やかに回復すべき段階にあるが、毎日の新規感染者数は(爆発的感染の)1月と変わらないレベルとなっている」などと指摘。「生活圏、経済圏域を同じくする5市町村が情報、認識を共有して対策を進めることが重要」などと述べた。

 共同メッセージでは、県内の感染状況について、感染スピードが速い新たな系統に半数以上が置き換わり一日の新規感染者数が過去最高規模となっている現状から「第7波への突入が強く懸念される」と指摘。大型連休期間中、人の往来や交流が増えることを懸念、改めて感染対策の徹底を求め▽旅行先などでのPCR検査▽マスク会食および第三者認証取得店舗の利用▽積極的なワクチン接種―の3項目への協力を呼び掛けている。

 会議には、名瀬保健所の相星壮吾所長や県立大島病院の森田喜紀臨床研修センター長も出席。島内の感染状況や医療提供体制の現状などを報告した。

 同島では年明け以降、感染者が「爆発的」に拡大。警戒レベルも段階的に引き上げられ、1月6日には最大の「5」となった。その後、2月25日に4に引き下げられたものの、3月以降、再び新規感染者が増えている。

 同市によると、今年1月以降の同市の感染者は4月26日現在、2247人。月ごとの感染者数はこれまで、1月の765人が最高だったが、4月は既に800人を超えるなど、3月下旬ごろから増加傾向が続いている。