『奄美の野鳥展』始まる

ルリカケスの剥製を観察する来場者

「サシバかっこいい!」
奄美博物館35周年企画

 市立奄美博物館の開館35周年を記念し、「奄美の野鳥―身近な鳥から希少種まで―」と題した企画展が23日、同博物館3階展示室で始まった。奄美に生息する希少な野鳥を中心に、世界自然遺産に登録された他3島の野鳥も紹介。家族連れの来場者らは、身近なルリカケスや希少な野鳥の剥製を見ながら楽しんだ。

 日本の総面積の2%にも満たない奄美大島には、日本で確認されている鳥類の約半数(320種)が生息する。その中にはルリカケスやオオトラツグミなどの固有種も多い。写真207点と剥製標本50点を展示し、パネルボードには詳細な解説が掲示されている。

 展示室中央に並ぶのは、留鳥・渡り鳥・夏鳥・冬鳥・旅鳥などに区分された、イソヒヨドリ・カラスバト・リュキュウサンコウチョウなどの剥製。「サシバかっこいい」と指さして喜ぶ子どもの姿も。

 宇検村阿室から来場した宮上美玲さん(8)は、村が企画する「やけうちっ子環境学習」にも参加している自然派小学生。「阿室にもたくさんの野鳥が来るが、今日はここでいろんな野鳥を見れて楽しかった」と、弟の将明くん(5)と一緒にアカショウビンを見ながら笑顔で話した。

 展示は、▽鳥類とは▽日本の鳥▽奄美大島の鳥類▽『南島雑話』に描かれた鳥たち▽沖縄の鳥類▽鳥類を守り、知るための取り組み―の5部構成と写真コーナーから成る。9月4日まで開催。