大高で生徒、教職員ら約50人応援

試合終了後、選手らに惜しみない拍手を送る生徒ら

あきらめないプレーに感動「選手らが誇り」

 学校創立以来、離島勢として初の夏決勝に臨む大島と鹿児島実の決勝戦が行われた24日、同校多目的ホールで学校の呼び掛けや部活動を終えた生徒や教職員約50人が応援観戦。私学の雄、鹿実と互角に戦う選手らの一つひとつのプレーを鼓舞。春のセンバツから大きく成長し躍動するナイン。生徒らは最後まであきらめない姿や感動に惜しみない拍手で称えた。

 試合は初回から両エースが持ち味を発揮。3回表、一死1・2塁も大野が連続三振で気合の投球を披露。5回、二死満塁の最大のピンチも三振でしのいだ。打線は鹿実のエース赤嵜に6回まで2安打。7回裏、二死2・3塁のチャンスを作るが点が奪えない。迎えた9回、ここまで6試合、一人で投げ続ける大野。この日最速の144㌔で9個目の三振を奪う。3点を追う最終回、最後まであきらめない粘りの大高野球。二死から中、体岡がつなぎ青木の2点適時二塁打で1点差にすると応援会場は最高潮に。だが1点は重く試合終了。大島の春夏連続出場は叶わなかった。

 観戦した男子バレーボール部の濱田健渡主将(2年)は「最後まであきらめない粘りに感動した。春夏を通してみんなの気持ちを奮い立たせてくれてありがとうと言いたい」と感謝。「甲子園には行けなかったが、みんな誇りを持ってこれからも頑張ってほしい」と話した。同女子部の松原永愛主将は「最後の粘り、届けてくれた感動は言葉にできない。野球部にはあきらめないという勇気をもらった。春夏の活躍、同じ学校の仲間として声援を送れてうれしかった」と感謝のエール。

 肥後雄二教頭は「大高らしい野球をしてくれた。夢や希望を与えてくれた選手らにありがとうと言いたい」と述べ、「選手らを誇りに思う。応援してくれた生徒や保護者にも感謝したい」と称えた。

 試合終了後、画面に映る選手の涙や悔しさをぼうぜんと見届ける生徒ら。生徒らは口々に、「胸を張って帰ってきて」「来年こそ」などと激励し、観戦を終えた。