里アンナさん 横浜市でワークショップ

里さんとシマ唄や手遊びを楽しむ子どもたち(提供写真)

音遊びで奄美文化親しむ
子どもたちとシマ唄、六調も

 奄美市笠利町出身の歌手で唄者の里アンナさんによる子どもの参加型ワークショップ「里アンナと音遊び」が27日、神奈川県横浜市の音楽スペース・おとむすびであった。子どもたちは里さんと一緒にシマ唄を歌ったり、六調を踊ったりと奄美の文化に親しんだ。

 里さんの所属事務所「MINFAPLAN」が企画し主催。シマ唄にふれる子どもたちの反応を見たり、意見を確かめようと試験的に実施。音楽療法士の平松幸子さんが協力し、3歳から小学6年生の子ども18人が参加した。

 初めは緊張していた子どもたちも、里さんが唄う「長朝花節」や「稲すり節」に手拍子を打ったり、一緒に声を出すなど直感的に楽しんだ。手遊び歌では、歌詞を奄美の方言に変えてにぎわい、ワイド節や六調では三線の音に合わせて思い思いの踊りを表現した。子どもたちからは「感動する歌を歌えるようになりたいと思った」「三線や奄美の音階を知れた。方言も楽しかった」といった声も上がった。

 ワークショップを進行した平松さんは「シマ唄の持つ音域幅や、音に絡み合う独特の歌唱法が子どもたちをリラックスさせている。その土地に生きる人の祈りで、シマ唄の持つ力は本当にすごい」と話した。里さんは「音、声を感じながら寄り添うことで、言葉を超えて音でつながれた。子どもたちの素直な反応や、もっと奄美を知りたいという心、笑顔に癒された」と喜んだ。