看護福祉専門学校 オープンキャンパス

「こども・かいご福祉学科」では、保育士資格取得に必要な「ピアノ」の演奏を体験した(22日、奄美市名瀬)


「看護学科」では、「採血」など四つの業務体験が、スタンプラリー形式で行われた(同)

医療福祉の「魅力」「やりがい」を体験

 奄美市名瀬の奄美看護福祉専門学校(向井泰文校長)で22日、「夏のスペシャルオープンキャンパス」が開催された。この日、群島内を中心に、埼玉・静岡などから同校の体験入学を希望する高校生ら30人、オンライン視聴1人の計31人が参加。同伴した保護者らも見守る中、先輩在校生たちが、医療福祉の「魅力」「やりがい」「楽しさ」を、体験活動を通し伝えた。

 同校は、1995年に名瀬市(現・奄美市)などによる設置依頼を受け、学校法人日章学園(宮崎県)によって開校。これまで約2000人が卒業する中、約700人が群島内の医療機関、介護福祉施設などに就職。奄美を中心に全国の地域医療・介護分野における人材育成機関の役割を担っている。

 この日、学校の概要説明後、「こども・かいご福祉学科」「看護学科」に分かれて各体験活動を実施。介護福祉士・保育士・幼稚園教員といった三つの国家資格の取得を目指す「こども・かいご福祉学科」では、着脱介助の原則、「着患脱健=ちゃっかんだっけん=」の他、ピアノ演奏を体験。間にレクリエーションも行われ、参加者たちは楽しみながら各実技を行った。

 「看護学科」では、スタンプラリー形式で、▽沐浴▽シミュレーター体験▽バイタルサイン▽採血―を実施。在校生らが丁寧に作業手順を教える中、看護師が医療現場で行っている各業務を、参加者たちは体験した。

 沖縄県糸満市から参加した上原和真さん(17)は、「先輩同士が仲良くしていて、良い環境だと思った」と話し、体験内容については「学びたいことが学べると感じた」と感想を述べた。

 福将太企画広報部長(36)は、奄美の福祉、介護・医療現場の人材不足を踏まえ、島外からの入学者の確保・定住が必要だとし「このオープンキャンパスが、医療福祉の楽しさ、重要性とやりがいを、伝える入り口になってくれれば」と話した。

 次回のオープンキャンパスは、9月17日を予定している。