学習活用へ地域文化学ぶ

下原洞穴遺跡で同町学芸員から説明を受ける教職員たち(29日、天城町西阿木名)

徳之島ダムでは、同ダム職員と共に、地下50㍍にある監査廊に降りた(29日、同町瀬滝)

天城町教委地域素材フィールドワーク
小中学校の教諭ら参加

 【徳之島】天城町教育委員会は29日、同町の歴史や文化・産業などについて学ぶ、教職員を対象にした現場研修「22年度地域素材フィールドワーク」を開催した。同教育委員会職員・学芸員の他、同町の各小中学校の教諭10人が参加。社会科や生活科、総合的な学習の時間などで取り上げられる、同町の地域文化を改めて各施設、史跡などを訪問した。

 同教育委員会によると、今回のフィールドワークは、徳之島の小学3・4年生が主に使用する社会科の副読本「わたしたちの徳之島」の3年に一度の改訂に合わせて実施。同教材の執筆は、同島3町の各小学校の教職員が担当。来年度予定の改訂作業を同教育委員会が担当するにあたり、同町教職員自身の地域文化に関する学習の充実化を図ることを目的に企画された。

 同町天城にある歴史民俗資料館「ユイの館」の見学から始まったフィールドワークは、施設関連では、同町防災センター、瀬滝にある奄美群島最大の貯水容量を持つ徳之島ダム、同町農業センターを訪問。他にも西阿木名にある下原=シタバル=洞穴遺跡、県指定史跡・戸森の線刻画などを巡り、同町の歴史や文化、農産業など地域文化・環境を、現場を通し学んだ。

 同町立岡前小学校から参加した北別府愛里教諭(30)は、「教える側として、このような学びの機会は貴重。歴史が詰まった天城町を知ることができた」と振り返り、「学んだことを児童たちに還元していきたい」と話した。