オンライン開催 鍾乳洞サミット

鍾乳洞サミットに参加した知名町の赤地邦男副町長(中央)と関係者ら=同町フローラルホテル=

情報発信方法で意見交換
知名町「違い、特色をもっと強く」

【沖永良部】第34回日本鍾乳洞サミットin美祢(日本観光鍾乳洞協会主催)が28日、オンラインで開催された。全国9市町村の首長ら27人が参加し、「入洞数増加に向けた情報発信」をテーマに意見交換した。

日本観光鍾乳洞協会には、秋芳洞(山口県美祢市)や龍泉洞(岩手県岩泉町)などの鍾乳洞を観光資源に持つ9自治体が加盟。鍾乳洞の保全や魅力発信を目的に毎年サミットを開催している。

全体討議では、各鍾乳洞の現状と情報発信の取り組みを報告。「あぶくま洞」がある福島県田村市は、昨年12月から始めた「鍾乳洞御朱印」が好評だとして、各鍾乳洞でも実施するよう提案。2020年7月の熊本豪雨で大きな被害を受けた「球泉洞」のある熊本県球磨村は、今年4月10日に約1年9カ月ぶりに営業を再開したと報告した。

知名町フローラルホテルからサミットに参加した赤地邦男副町長は、昨年7月から2カ月間実施した島民対象割引プラン「島民感謝プラン」を紹介し「昨年7、8月の入洞者数は1870人で前年より815人増えた」と述べた。また、鍾乳洞協会に対して「観光客は『鍾乳洞はどこも同じ』と思っている様子が見られるので、『違う鍾乳洞にも行ってみたい』と思えるよう協会のホームページやSNSで各鍾乳洞の違いや特色を強くPRしてほしい」と呼び掛けた。

「昇竜洞」の入洞者数は、2019年度が9090人(うち外国人21人)、20年度3007人(同0人)、21年度5027人(同10人)となっている。

最後に「コロナ禍における安全で安心な受け入れ態勢の徹底」などを推進していくとする共同宣言を採択した。