樟南二高体育祭

体育祭のヒノキ舞台で勇壮な演舞を披露して魅了。樟南二高創設の応援団=14日、天城町

コロナ禍の葛藤を一掃
応援団創設、初披露

【徳之島】台風接近など天候不良で3度にわたり延期されてきた樟南第二高校(牧園弘光校長・生徒数242人)の第57回体育祭は14日に開催。3年生を中心にした同好会活動で創設された同校初の応援団(活動団員16人)が満を持して登場。コロナ禍の葛藤を一掃するかのような、熱い思いを込めた演舞を披露した。

同校体育祭の当初計画は9月4日。ところが相次ぐ台風接近など悪天候で3度にわたって直前中止を余儀なくされ、異例の4度目にして「百花繚乱(りょうらん)~Sky is the limit~」をテーマに、短縮プログラム(12種目)の平日開催にこぎつけた。

待ちかねた保護者ら関係者が見守る中、元生徒会長の中村勇翔(はやと)さん(3年)のあいさつや福田円香(まどか)さん(同)の選手宣誓などに続き選抜男女の100㍍走を皮切りに青春のエネルギーを発散した。

同校初の応援団創設には、天城中時代に応援団経験のある宝綾乃教諭らも協力。活動団員は3年生13人を中心に女子も含め計16人。校内文化祭で初披露し、体育祭をヒノキ舞台に見据え、放課後や土・日返上で練習を重ねた。

そして2カ月余遅れで待ちに待った体育祭の本番。熱い注目を浴びながら、和太鼓の鼓動と掛け声に合わせ、一糸乱れぬ力強い演舞を見事に披露し、称賛の拍手に包まれた。

団長の牧本健希さん(18)=商業科3年生=は「百点満点の発表ができたと思う。コロナに翻ろうされて行事が縮小、修学旅行も完全になくなった。悔しい思いの中で応援団の話が。大学進学後もリーダーシップを発揮したい。後輩たちは伝統を継いでほしい」と満足そうに話した。