喜界町・早町地区で防災訓練

早町小校庭では避難所運営の一環として段ボールベッドの組み立て訓練なども行った

地震や津波、万が一に備え
町や陸自180人が連携確認

喜界町の早町地区(塩道、早町、白水集落)で13日、地震と津波を想定した防災合同訓練が同地域であった。町や陸上自衛隊、消防などの関係機関約60人、町民約120人が参加し、連携や避難対応を確認。万が一の事態に備え、防災意識を高めた。

11月5日の「世界津波の日」に合わせて実施。金江茂副町長が対策本部長を務め、災害発生から事態収束までの一連の流れを実践した。

訓練は、奄美群島太平洋沖北部を震源地としたマグニチュード8・2の大地震発生を想定。午前9時5分には津波警報が発表。災害対策本部からは、防災無線を通じて避難指示が出された。

各集落では、区長や自主防災組織が連携して住民の高台への避難を誘導し、被害状況の把握に努めた。塩道集落では津波の浸水で老人ホームが孤立。陸自奄美警備隊への派遣・救助要請をシミュレートした。

対策本部を設置した早町小学校では避難所運営や講話、消火器を使った訓練なども行った。陸自奄美警備隊と地元地女連による炊き出しでは、温かいカレーや豚汁も振る舞われた。

町総務課防災財産チームの黒田洋サブリーダーは「町や消防団、自衛隊がうまく協力・連携でき、機運も高まった」と総括。「今後は自主防災組織が独立して行動できるよう訓練を重ねていきたい」と話した。