天城町長選 森田氏が再選果たす

再選を果たし、支援者らとともに万歳三唱する森田氏(4日午後9時50分ごろ、天城町の選挙事務所で)

 

 

「町政継続」を選択
髙氏に1293票差 投票率87・74%

 

 任期満了に伴う天城町長選と同町議会議員選(定数14 )は4日、投開票された。現職と新人の一騎打ちとなった町長選は、2期目を目指した現職の森田弘光氏(71)=無所属=が2671票を獲得、新人でフリーアナウンサーの髙英子氏(52)=同=に1293票差をつけ再選を果たした。森田氏は、1期4年間の実績を強調、組織力なども生かし、盤石な戦いで支持を広げた。15人が立候補した同町議選は、新議員14人の顔ぶれが決まった。町長選の投票率は87・74%で、前回選(92・06%)を4・32ポイント下回った。

 投票は、同日午前7時から午後6時まで町内10カ所で行われ、午後8時から町防災センターで即日開票された。開票作業の模様は町有線テレビ(AYT)で中継され、町民らは今後4年間の町政を託すトップが決まる瞬間を固唾(かたず)をのんで見守った。

 森田氏は「住んでよかった。暮らし満足度ナンバーワンのまち」をスローガンに、平土野多機能港の新設や農業・水産業による経済の活性化と所得向上、子どもから高齢者までみんなが健康の町づくりなどを公約に掲げ、町政の継続を訴えた。

 選挙戦では、現職の強みを生かした組織戦を展開、争点となった「あまぎ自然と伝統文化体験館」(ドーム型闘牛場)の建設では、「闘牛など伝統文化の魅力を生かした観光情報の発信」を掲げ、地域経済の活性化に向けた観光拠点と位置付けることで、一定の理解を得たほか、子育て支援や教育、医療福祉の充実などを訴え、幅広い層から支持を得た。

 髙氏は、フリーアナウンサーとしての知名度を生かした草の根選挙を展開。ドーム型闘牛場の建設については「ハコモノ建設に躍起になっている」と批判、「天城町を変えよう」と町政刷新を訴えたが及ばなかった。

 ▽当日有権者数=4666人(男2399人、女2267人)▽投票者数=4094人(男2114人、女1980人)▽有効投票総数4049票、無効45票▽投票率87・74%(男88・12%、女87・34%)