奄美市消防出初め式

消防訓練の一斉放水に観覧者たちから歓声が上がった(8日、奄美市名瀬・伊津部小学校)

地域の「守り人」決意新たに
3年ぶり、210人参加

 2023年奄美市消防出初め式が8日、同市名瀬の伊津部小学校校庭であった。「奄美群島日本復帰70周年記念」として開かれた今回、市消防団(前山拾郎団長、定数452人、実員382人)の各地区方面隊から団員210人、消防車両48台が参加。行政、関係機関が出席したほか、一般観覧者が見守る中、団員たちは「地域の守り人」としての決意を新たにした。

 同式は、21、22年は新型コロナウイルス感染拡大を考慮し中止。20年は天候不良のため屋内で執り行われ、屋外での訓練は19年以来。今回、恒例の餅まきは中止され、直接観覧者に手渡された。

 安田壮平市長は式辞で「自分たちの町は自分たちで守るという、崇高な使命感と行動力に深く敬意を表する」と述べ、「有事の際は、消防団員は身近で心強い存在。市民の安全安心に向け、知識の習得、技術の研さん、心身を鍛錬されるようお願いする」と団員たちを激励した。

 式典では、安田市長ほかによる団員の服装や姿勢、保有車両などを特別点検。各方面隊による分列行進では、団員たちが士気旺盛な姿を見せたほか、消防訓練では一斉放水を披露。晴れわたる青空の下、色付けされた水が放たれ、観覧者たちから歓声が上がった。

 前山団長は謝辞で「市民の皆さまが、消防団に寄せる期待が大きいことを認識し、今後も地域の守り人の自覚で、使命達成のために全力を尽くす」と決意を述べた。

 同市によると、昨年市内では火災が6件(前年比12件減)発生。1棟(同5件減)全焼し、1世帯2人(同16世帯減、25人減)がり災。死者は0人(同1人減)。

 救急については、出場件数2807件(同394人増)、搬送件数2172件(同218件増)、搬送人数2176人(同515人増・減)だった。

 (被表彰者は後日掲載)