新橋「六調」で記念的ライブ

最初で最後のライブに盛り上げる新橋の「六調」
 
奄美ファンでにぎやかな渋谷の「六調」

村山辰浩さん
店は本拠地・渋谷へ移転

 【東京】東京都港区新橋で奄美出身者が展開していた居酒屋「六調」が2022年9月いっぱいで閉店。その最後を飾るように、シンガーソングライターの村山辰浩さんが記念的な「最初で最後のライブ」を開催した。その後「六調」は、本拠地の渋谷に戻って新店舗で営業を開始している。

 「六調」は奄美出身の惠原睦男さんが、渋谷区宇田川町で7年間切り盛りしていた。渋谷駅から数分にあった同店は、シマ唄と惠原さんとのトークを楽しもうと出身者や奄美ファンが足繁く訪れるスポットだった。ところがビル再開発で移転することになり、新橋は仮店舗となっていた。「どうしても渋谷で再開を」と願う惠原さんは、新店舗を探しながらの展開に。そのため3月からフェイスブックを通じて「今月も、新橋でお待ちしています」と案内しながら「六調」を期間限定で開店していた。

 大っぴらに宣伝しないとあって「知る人ぞ知る」的な店として人気を集めていた。そんな折、いよいよ移転先が決定、昨年9月24日に『最初で最後のライブ』を敢行したのだった。村山さんはユーモアを交えて、「あなたの笑顔」などの曲を披露。急なイベントにも熱心なファンが駆け付けた。兵庫県からやって来た利重雅子さん、千賀優子さんも盛んな拍手を送っていた。千賀さんは「カサリンチュを通じて奄美に夢中になり、50回は行きましたね」と笑顔だった。

 「六調」の新店舗は、渋谷区渋谷1‐12‐24にある「707渋谷ビル」の5階。渋谷駅から約2分、宮益坂手前を左に入った路地裏にある。11月10日にグランドオープンしたものの、店内で三味線が弾けるかなど施設の点検等に時間を要した。最近は、訪れる人も増えてきた。惠原さんは「まだ手探り状態ですが、黒糖焼酎と料理、シマ唄で奄美ファンが笑顔になれる店にします」と意気込んでいる。