半年先送り方針決定 下水道料金値上げ

市民生活影響など考慮 奄美市

 奄美市は14日、下水道料金の値上げについて、4月1日としていた値上げ時期を6カ月間先送りし、10月1日からとする方針を明らかにした。14日にあった市議会全員協議会で、市下水道課が報告した。

 同市の下水道料金は、市下水道事業運営調査会の値上げ答申を受け、昨年12月の定例市議会で値上げのための条例改正案が可決され、4月からの値上げが決まっていた。新たな下水道料金は、基本料(現行600円~700円)を800円に引き上げ、使用量ごとに変動する従量料金を従来の7区分から4区分に変更。標準家庭(3~4人家族)の1カ月の下水道料金は660円程度の値上げとなる見込み。

 一方で、同議会では、新型コロナウイルス感染症の影響による経済悪化や円安、エネルギー価格の高騰などによる物価高騰など、市民の生活環境が厳しいことから、値上げ時期の先送りを求める意見が相次いでいた。

 こうした状況から、安田壮平市長は「市民生活への影響などを考慮し、値上げの据え置きも検討したい」とし、2月中旬に最終判断を行うことにしていた。

 全員協議会では、市下水道課が「市民生活への影響などを考慮し、値上げ時期を6カ月先送りし、10月1日からとしたい」などと説明。この日開会した3月定例会に、値上げを先送りするための条例改正を提案する。改正案は20日の本会議に、新年度予算案などと一緒に上程される見込み。