新成長戦略案、概ね了承

成長戦略ビジョン2033案を概ね了承した奄美群島新ビジョン懇話会

群島新ビジョン懇話会 市町村会に提言書提出へ

 奄美群島新ビジョン懇話会(座長・原口泉志學館大学教授)の「第5回会合」が14日、奄美市名瀬の市民交流センターであった。次期「奄美群島成長戦略ビジョン2033」の最終案が示され、委員らは概ね了承。21日に奄美群島市町村長会(会長・高岡秀規徳之島町長)に、新ビジョンに関する提言書を提出する。

 懇話会は、2023年度末に期限を迎える「奄美群島成長戦略ビジョン」に続く奄美群島12市町村の新たな10年間(24―33年度)のビジョンを策定し提言する機関。群島内の首長をはじめ、有識者や国土交通省、県ら委員17人で構成している。

 会合では、奄美群島広域事務組合管理者の安田壮平奄美市長があいさつ。「新ビジョンも完成間近。各島々の多様性が表現され、10年20年後の道筋が示された内容になった」と評価した。この日は、前回会合で出た意見を反映した修正案を事務局が提示し協議。一部文言に関して変更などを求める意見は出たものの、修正は原口座長に一任した。

 新ビジョン案では、「つなぐ宝」(資源・価値)、「稼ぐ力」(経済成長)、「支える基盤」(基盤)の新たな三つの柱を軸に、自然と文化の保全・継承、仕事の創出に注力した産業振興を目指す基本理念が掲げられた。三つの柱には実現を支える3~4分野の取り組みが設定。分野ごとに基本方針や主な方策なども明記した。

 来週21日は、原口座長が新ビジョンと前ビジョン成果検証に関する提言書を奄美群島市町村長会に提出する。要旨は国土交通省の奄美群島振興開発協議会(4月)でも説明。新年度からは基本計画・実施計画の策定に移る。