葛飾区が舞台 徳之島2世監督作品

「奄美料理店・美ら島真心」で映画を宣伝する(左から)永井和男監督、料理長で叔父の永井悦二さん、経営者の榮百々代さん(提供写真)

映画「この街と私」のワンシーン(提供写真)

「この街と私」大阪、名古屋で公開

【東京】徳之島2世の監督映画「この街と私」が大阪・十三シアターセブンで公開され、話題となっている(21日は休館日、24日まで)。名古屋でも3月4日から10日までシアターカフェで上映予定。東京での再上映も期待されている。

「この街と私」は、自身の希望とは異なる仕事内容に葛藤する若手AD(アシスタントディレクター)の成長を描いたドラマ。監督・脚本・編集を務めた永井和男さん(32)の実話が下敷きとなっている。柴又帝釈天や立石の商店街、もつ焼き店など東京都葛飾区を舞台に「地域発信型映画」として制作。メーンキャストは全てがオーディションによるもの。主人公のADには上原実矩(みく)さん。ほか、かつしか観光大使のLiLiCoさん、大西ライオンさんが本人役で登場する。

「仕事での葛藤は多くが経験するはず。この春新入社員になる方には、特にお薦めしたい」と語る永井さんの父親(永井昌作さん=69)は、天城町兼久出身。「小6の時に訪ねた際、親戚の方たちの親切さがとても印象に残っています。映画を通じて町と向き合うことを学んだので、徳之島へ行き、感じたものがあれば映像にしたい」そうだ。また、叔父の永井悦二さん(67)は、大阪市都島区の居酒屋「奄美料理店・美ら島真心」で料理長として活躍している。

期間中は永井さんが手懸けた「霞立つ」「くさいけど『愛してる』」が同時上映される。ツイッターには、大阪公開の模様が「サイン会も長蛇の列」などと上がっている。東京では、2022年3月に吉祥寺で上映されているが、永井さんは「東京および関東での再上映もしたいですね」と期待を膨らませている。