大島支庁で自衛防災訓練

逃げ遅れた職員の救助にあたる消防隊員たち

災害備え、職員の対応確認
はしご車での救助も

 2022年度「県大島支庁自衛消防訓練」が28日、奄美市名瀬の同庁舎であった。訓練には同庁舎に勤める職員ら約80人が参加。地震や火災などの災害に備え、避難や消火手順といった職員の対応や行動を確認した。

 1日から全国で始まる「火災予防週間」に合わせて実施。職員一人ひとりの防災意識や危機管理能力の向上を目的に毎年取り組んでいる。

 訓練は強い地震の後、給湯室から火災が発生し延焼。庁舎内には職員2人が逃げ遅れ、屋上に取り残されたと想定した。

 午前10時過ぎ、地震が収まると職員らは庁舎内のアナウンスに従って順次避難を開始した。火の手が上がる給湯室では初期消火にも対応。屋上で助けを求める職員には、通報を受けて駆け付けた消防隊員らがはしご付き消防車で救助にあたった。

 大島地区消防組合名瀬消防署の重田大介消防司令補は訓練後、「コロナ禍で避難訓練が滞るなか、いい機会になった。想定と違うことが起きた時にどうするかなど、普段から考えておくことが大切だ」と講評。新川康枝支庁長は「職員には地域の安全を確保するという大事な任務がある。自らの職場から火災を出さない、他からの要請にもしっかり対応できるなど、万が一に的確に行動できるように意識してほしい」と呼び掛けた。

 終了後は、消火器を使った初期消火の指導も受けた。