徳之島、喜界で本格化へ

着上陸訓練を前に海上の安全点検中とみられる陸自水陸機動団の「訓練統裁隊」=1日、徳之島町花徳海岸

離島防衛の連携強調か
日米共同訓練

 【徳之島】離島防衛や奪還などを想定した陸上自衛隊と米海兵隊の日米共同訓練「アイアン・フィスト23(IF)」(2月16日~3月12日まで展開)のうち徳之島では2日夕、徳之島町花徳海岸(別名・万田海岸)での夜間着上陸訓練で始まる。3日は喜界島両島で初のパラシュート降下訓練も予定。伊仙町総合グラウンドでは米海軍第7艦隊の強襲揚陸艦など発艦のオスプレイも連携した着上陸訓練も展開予定だ。

 防衛省陸上幕僚監部(広報室)によると、「IF(鉄の拳)23」は「水陸両用作戦に係る行動を共同・統合で演練し、共同対処能力の向上を図る」ことなどが目的。IFは2005年以降に米国内で実施してきたが、日本国内における自衛隊と海兵隊共同の実働訓練は初という。近年海洋進出を強めて南西諸島での活動も活発化させている中国を念頭に、日米の戦略的連携を示す狙いもあるとみられる。徳之島では昨年11月、花徳海岸で陸自水陸機動団の着上陸訓練や、伊仙町同グラウンドではオスプレイを使った訓練があったばかり。

 陸幕広報室などによると、花徳海岸では2日夕から水陸両用車(AAV)などによる初の夜間着上陸訓練を予定。3日午前8時すぎからは昼間の同訓練を継続。喜界島長嶺地区と併せて空挺部隊による初のパラシュート降下訓練も予定。伊仙町の同公園では米海軍第7艦隊の強襲揚陸艦「アメリカ」(4万5570㌧・全長257・3㍍)などを発艦したオスプレイによる上陸訓練なども計画しているもよう。

 共同訓練の本番を前に徳之島町花徳海岸では1日午後、救助など海上訓練の安全を支える水陸機動団・訓練統裁隊が本番に備えていた。