徳之島GW闘牛 全島一は「黒龍王」初防衛

「全島一」王座初防衛の「黒龍王」(左)と、「ワイド、ワイド」で勝利の歓喜に沸く関係者ら(写真下)=4日午後、徳之島なくさみ館(伊仙町)

「ワイド、ワイド!」 4日、約3千人熱狂

 【徳之島】徳之島名物のゴールデンウィーク(GW)闘牛大会3日目の4日は、注目の「第34回徳之島全島一・ミニ軽量級優勝争奪戦天城町大会」が、徳之島なくさみ館(伊仙町目手久)であった。同2タイトル戦を含む計8組が激突。地元の闘牛ファンや観光客ら約3千人を熱狂させた。

 今年のGW闘牛大会は2日午後6時からの「第34回徳之島軽量級優勝旗争奪戦徳之島町大会」(いずれも会場同)で開幕。威勢のいい太鼓と指笛にのせた「ワイド、ワイド」の〝闘牛ばやし〟を響かせている。

 闘牛の島・徳之島の最強無差別級「全島一」王座を懸けた4日の横綱戦。王者「黒龍王」(牛主・永島繁巳さん=伊仙町面縄)が、挑戦牛「黒天龍大鷹」(徳之島町)の挑戦を6分4秒、腹取り速攻で退けて初防衛。ミニ軽量級(体重700㌔未満)は「友花形・光ちゃん号」(牛主・玉代勢光子さん=石垣島)が12分51秒に及ぶ激闘の末、3度目の防衛を果たした。

 観客たちは1㌧前後の巨体同士が土煙を上げ、鈍い音を発して激突する攻防を堪能。なかには鋭い角(つの)で息をのませる光景も。

 徳之島2世で大阪市在住の保育士祷珠里さん(25)は「人生で一度は闘牛を観てみたかった。牛と人の一体感、角(つの)が激しくぶつかり合う音、会場全体の熱気もすごかった」と感動冷めやらぬ表情で話した。

 GW闘牛は、5日午前11時開演(闘牛開始は午後1時30分)の4大会目、「第1回子どもの日フェスティバル・かりゆし58LIVE&闘牛大会」で〝千秋楽〟となる。