注文青果物に対応

定期船によって運ばれたコンテナから箱詰めされた青果物が降ろされ、中央青果では買い受け人からの注文に対応した

下り便再開で名瀬中央青果
箱詰めされた本土産入荷

鹿児島発船舶の下り便が10日から約2週間ぶりに再開され、11日朝、名瀬港に定期船や貨物船が入港した。青果物などを取り扱う奄美市の名瀬中央青果㈱はこの日、祝日のため休みで競りは行われなかったが、買い受け人の注文に対応。船舶に積載されたコンテナが運ばれ、箱詰めされた本土産の入荷品が降ろされた。

入荷した青果物は、野菜類はキャベツ、カボチャ、ニンジン、ジャガイモ、タマネギ、シメジなどの主要品で、果物はリンゴ、スイカ、パイナップル、ブドウ、ナシなど。中央青果では定期船と貨物船を利用したが、3㌧以上収納できるコンテナ1基(青果物を満載)は定期船に積載されたものが、通常の営業日は競りが行われる市場内に運ばれた。

定期船の入港が当初の予定より早かったため、箱詰めされた青果物をコンテナから降ろす作業は午前8時前にかけて行われた。中央青果は鹿児島中央市場の仲買人と取引しており、仲買人が全国の産地から取り寄せ、厳選した質のいい物が入荷しているという。中央青果の担当者は「台風による船舶の欠航が長期化し、市場内にある冷蔵庫に保管する荷物もない状態だった。来週は本土の市場がお盆休みに入ることから、なるべく早く青果物を取り寄せ、買い受け人の注文に対応した。船便が安定すれば入荷物が滞ることはないが、これからも熱低の発生、台風への発達に注意しなければならない」と語った。

12日は通常の営業日で競りが行われるが、13日は日曜のため休みとなる。

青果物のうち野菜類は、夏場は地場産が少ない。地場産で入荷しているのはニガウリ(ゴーヤ)、トウガン、ピーマンなど。奄美大島では高齢化などにより野菜を生産する農家自体が減少しており、移入品に頼る傾向が強くなっている。