奄美地区聴障協 創立50周年記念祝賀会

祝賀会であいさつに立った高橋幸江会長(19日、奄美市名瀬)

創立50周年の節目を祝った奄美地区聴覚障害者協会の記念祝賀会(19日、奄美市名瀬)

手話が通じる社会目指して

奄美地区聴覚障害者協会(高橋幸江会長、会員18人)は19日、奄美市名瀬の奄美観光ホテルで創立50周年の記念祝賀会を開いた。会員のほか、手話サークル「てて」(栗林伸明会長)などからゆかりの45人が集い、半世紀の節目を祝うとともに、さらなる発展を期した。

同協会は1973年7月、「県ろうあ協会大島地区」(旧名称)として結成された。聴覚障がい者への理解、手話の普及などが目的。89年に発足した「てて」と共に手話講座の開催やサークル活動などを行っている。

高橋会長(46)はあいさつで「(各自治体で進められる)手話通訳の派遣制度がなかった時代に比べれば、手話は理解されている。しかし、手話がどこでも通じる社会には至っていない」とし、「手話で安心して医療や介護、福祉サービスが受けられることが私たちの願い。一緒に頑張っていきましょう」と語った。

祝辞で栗林会長(63)は「50年前は、ろう学校においても手話は禁止。口話教育の時代の中、皆さんは大変なご苦労をされた」と述べ、「手話がさらに通じる社会を目指すためには、若い世代の会員を増やすことが必要。これからも皆さんとしっかりとスクラムを組んで活動していきたい」と決意を語った。

祝賀会では、会員らの功績をたたえる表彰状、感謝状の授与もあったほか、10周年から40周年を振り返る記録映像を観賞。余興では、創立20周年時に作られた法被をまとった会員が登場するなどして会場を大いに盛り上げた。