立候補予定者2人が政策発表 与論町長選

町長選の立候補予定者2人(両端)が意見を交わした政策発表会(与論町)

町の未来へ意見交わす

 【沖永良部】任期満了に伴う与論町長選挙(29日告示、9月3日投開票)を前に、立候補予定者2人による政策発表会が27日、同町地域福祉センターであった。奄美大島青年会議所の主催。町民ら70人ほどを前に、町の課題や重要施策などで意見を交わした。

 登壇したのは、いずれも新人で飲食店経営の田畑克夫氏(64)=茶花=、前町議会議長の髙田豊繁氏(71)=朝戸=(出馬表明順)の2人。主催者が、有権者を対象に行った事前アンケートの中で関心の高かった▽出産育児、子育て支援▽空き家対策▽離島物流対策及び港湾工事―の3テーマと、立候補予定者が思う重要課題について制限時間内で発表した。コーディネーターは、奄美大島青年会議所の太勇太理事長が務めた。

 重要課題として高校の存続問題を挙げた田畑氏は「高校は島になくてはならない。寮を作り、全国から生徒を集める」と主張。観光面では、入島税の導入について言及し「観光客も町のインフラを使用しているので負担を求めても」と述べた。

 髙田氏は、供利港の静穏性向上に向けた岸壁整備や、与論・沖縄間の航空運賃の軽減化などの必要性を訴えたほか、生活環境の改善について「水道水の硬度の高さは、病院の機器類にも影響している。早急に対処する必要がある」とした。

 最後に、田畑氏は「行政と民間が連携してチーム与論で、未来を切り開いていきたい」。髙田氏は「役場職員や議員を経験し、与論島全体の特性を理解している。住民生活に密着した政策を実現したい」と呼び掛けた。