徳之島町が首都圏でインターンシップ開催

おなじみのキャラクターを前に記念写真

ワーキングスペースでの説明に耳を傾ける

授業を終えスタッフと記念写真に納まる

足止め先のホテルで感謝の手紙をしたためる様子(提供写真)

中高生、成長の夏を体験

 【東京】徳之島町は、「2023年度徳之島町インターンシップ教育事業」を7月末から8月5日まで実施した。6泊7日、同町在住の中高生が企業や国会などを訪問、神奈川の中高生とも交流、多くを学んだ。東京都千代田区にある、ヤフージャパン本社(同区紀尾井町1―3、東京ガーデンテラス紀尾井町・紀尾井タワー)での研修に同行した。
 
 「インターンシップ教育事業」には、10人が派遣された。首都圏での職場体験や企業訪問を通じ、勤労観や豊かな職業観を育み、就職するための進路について理解を深めることが目的。また、将来の重要な町の人材として、夢に向かい挑戦し、その実現に向けて努力する子どもを育成することも掲げた。

 6月にオリエンテーション、7月に訪問先の学習などを受け結団式を経た中高生は、同町教育委員会社会教育課の茂岡勇次課長、清加奈子課長補佐、共創アドバイザーの西郷隆子さんに引率され空路、鹿児島を経て、東京・羽田空港へ。

 7月31日には東京奄美会との交流事業を経て、翌8月1日には、国会議事堂で参議院体験プログラムに参加。「国を動かしているのを実感した」(芳本心優(みゆ)さん=亀津中3年)、気象庁では「飛行機雲の原理が分かり、うれしかった」(秋丸桜子さん=徳之島高2年)。2日は、神奈川県に移動。不二家㈱工場を見学。「菓子を製造する、大きな機械に驚いた」(池田愛さん=亀津中3年)。秦野市では、高校生団体と西中学校の生徒会と交流。「単車の免許を取らないと聞きびっくり」(幸山琴音さん=徳之島高2年)。島との違いや発見を体験した一行は、3日にバスで再上京、千代田区のヤフージャパン本社へ。同社が推奨するサービスや役割などを学んだ。

 「(ヤフージャパンへの)アクセスが急増化するのはいつか」との担当者の問いに「災害があった場合」などやり取り、真剣ながらも笑顔あふれる研修となった。その後、社員が働く執務エリア、キッチンを備えた眺めがいいワーキングスペースを見学。コロナ禍での働き方などの説明にも耳を傾けた。「仕事環境が素晴らしかった」(松田篤樹さん=亀津中3年)、「個々の仕事空間が見えて、とても興味深かった」(善田雄大さん=徳之島高1年)、「丁寧な学習で楽しめました」(重久歩由(あゆ)さん=井之川中3年)、「働きやすそうで、いいなと思った」(直島花那(はな)さん=亀津中3年)と思い出を心に刻んでいた。

 その後、グーグル日本本社を訪れ「自分の知っている仕事の視野が広がり、いい経験となった」(西川笑美香(えみか)さん=徳之島高2年)。4日は、ジャルックスでふるさと納税のコラム作りに挑戦。「みんなで協力し、その商品について詳しくなれた」(里見あゆらさん=徳之島高2年)。5日には、JALスカイミュージアムなども見学し、古里に向かったが、一行は折からの台風6号の影響で10日まで鹿児島本土で足止めに。鹿児島市立科学館の見学のほか、ホテルで訪問先へのお礼状作成など「追加の課題」を経て、いっそうたくましく成長し帰郷した。