奄美を描く美術展 入賞作品決まる

大賞を受賞した水上卓哉さんの油彩「雨やどり」

大賞は水上さん(愛知県在住)の油彩「雨やどり」

 奄美が画題の全国公募展「第22回奄美を描く美術展」(同実行委員会主催)の入賞・入選作品が3日、決まった。大賞に選ばれたのは、愛知県在住の水上卓哉さんの油彩「雨やどり」。入賞12点、入選48点が選ばれた。

 奄美の文化振興、観光発展を目的に毎年開催。22回目の今回は全国から油彩43点、アクリル・水彩44点、日本画・墨12点、工芸1点、その他13点の計113点(出品94人)の応募があった。

 審査では、武蔵野美術大学油絵学科名誉教授の遠藤彰子さんが審査委員長を務めた。

 遠藤審査委員長は「レベルが非常に高く、選外にする作品が見当たらず苦労した。奄美独特の自然や文化、祖先から引き継いでいる伝統や思い、この土地でしか味わえないテーマから、インスピレーションを得た作品たちが放つエネルギーはすさまじかった」と総評。「出品者と同じく、私も一人の絵描き、表現者。一緒に頑張っていきましょう」とエールを送った。

 作品展は、同館企画展示室で14日~11月5日(午前9時~午後6時、最終日は午後4時まで)に開催。入場無料。12月2日~10日は、瀬戸内町立図書館(午前9時~午後5時、最終日は午後4時まで)へも巡回する。入場無料。休館日は要確認。

 大賞以外の入賞者は次の通り。入選者は後日掲載。(敬称略)

 ▽田中一村記念美術館賞 大塚尚子(秋田県)▽優秀賞 嶋田敏夫(京都府)、植村恭子(鹿児島市)、横山陽一(神奈川県)、源五郎光(龍郷町)、高山法雄(熊本県)▽佳作・奄美の海賞 中嶋友美(奄美市名瀬)▽同・奄美の空賞 KUMA―YOSHI(神奈川県)▽同・奄美の杜賞 渡瀬俊輔(奄美市名瀬)▽ソテツ賞 中尾克依(奈良県)▽コンロンカ賞 石山英樹(佐賀県)