公共施設で木材活用して

「木材需要の拡大に関する要望書」を竹田龍郷町長(右)に手渡す肥後会長

「木の日」ちなみ5市町村に要望
大島地区林材協など3団体

 大島地区林材協会(肥後充浩会長)、奄美産木材活用協議会(同)、あまみ木工の里推進協議会(岸田国広会長)は12日、10月8日の「木の日」にちなみ奄美大島内5市町村に木材需要の拡大に関する要望書を提出した。公共施設などに奄美産材、県産材の活用を求めるとともに利用状況を説明した。

 要望活動には県大島支庁林務水産課、あまみ大島森林組合も加わり、龍郷町、奄美市、大和村、宇検村、瀬戸内町の順で実施。

 要望内容は、▽「木の良さ」「木づかい運動」など県民へのPR推進▽公共建築物や民間建築物の木造化・内装木質化など建築物等への利用推進▽木造住宅の建設促進▽事務用品や家具など県産材木製品の利用推進―など。木材を建築物などに利用することで森林資源の循環利用を可能とするとともに、SDGsの達成や「2050年カーボンニュートラル」(脱炭素社会)実現に貢献することもアピールした。

 最初の要望となった龍郷町では竹田泰典町長らが対応。肥後会長が要望書を手渡した後、各団体は活動報告とともに「木工教室の講師として活動できる。産業祭などを開催する時は声掛けしていただきたい」「公共施設の内装木質化の取り組みなどお願いしたい」と呼び掛けた。竹田町長は「近年では龍南中体育館の建て替えで木材を取り入れた。昭和から平成の時代に建築した公共施設の老朽化で建て替えの時期を迎えており、できるだけ奄美産材・県産材を活用していきたい」と述べた。