全国大会出場の金久中駅伝チームに寄付金

窪田校長(左)に寄付金を贈る金久地区体育協会の森田会長

地区体育協会
多額の遠征費工面に苦慮

奄美市立金久中学校の選抜駅伝チーム(前原成明監督、9人)が今月9日に開催された県中学校駅伝競走大会で初優勝、12月に開催される九州大会と全国大会に出場することから、奄美市金久地区体育協会(森田忍会長)が16日、遠征費などとして同校に寄付金6万5000円を贈った。森田会長が同日、同校を訪れ、窪田智司校長に手渡した。

同校駅伝チームは、指宿市で開催された県大会に出場、最終6区で逆転、2位に1秒差という劇的なレース展開で初優勝を飾った。奄美勢としては2014年の朝日中以来、9年ぶりに県大会を制覇。12月2日に熊本県天草市である九州大会と、同17日に滋賀県野洲市である全国大会の出場権を獲得した。

チームに所属する9人(3年生7人、2年生2人)は、それぞれ野球、サッカー、バスケットボール、ソフトテニス部などに所属。部活動とは別に、午前7時15分から30分間の朝練を週5日行うなど、限られた練習環境の中、大舞台に向け準備している。

一方、学校では、部活動ではないため、大会に出場するための遠征費の工面に頭を悩ませていたところ、金久地区体育協会から寄付金の申し出があった。

森田会長によると、寄付金は12日に行われた市民体育祭後の反省会に参加した同地区の住民ら約50人から「子どもたちの活躍を応援しよう」と寄せられたもの。同校の卒業生でもある森田会長は「子どもたちの快挙に地区住民みんな元気をもらった。子どもたちの頑張りの一助になればうれしい」と話した。

寄付を受け取った窪田校長は「市からの補助などもあるが、旅費や宿泊費など多額の遠征費用が必要となるので、寄付は大変ありがたい」と感謝。監督を務める同校の前原教諭は「九州、全国は強豪校ばかりだが、選手たちが満足できる走りができるよう全力を尽くしたい。地域の人たちの応援が子どもたちの大きな力になる」と話した。