ヒカンザクラ早くも彩る

ヒカンザクラの名所となっている「崎原千本桜」では満開に近い状態まで咲き誇っている木もある

満開に近い木も
並木の「崎原千本桜」

 奄美市名瀬崎原集落に続く市道には、道路を挟むように両面にヒカンザクラ(バラ科サクラ属)が植樹され、「崎原千木桜」として親しまれている。今月下旬から来月にかけて見頃を迎えるが、並木の中には花が咲き誇り満開に近いものもあり、前日までの雨天から一転し晴れ間が広がった11日は、青空を緋色が彩った。

 「崎原千木桜」の生みの親は米田秀次さん。20年以上前の2002年から植樹に着手。育苗用のポットに入れてたものを栽培し、約1㍍の高さまで育ったものを植樹。1年目の100本から始まり、徐々に量を増やしていった。

 米田さんの植樹により誕生した桜並木は、町内会が看板を立てたり、管理作業などによって景観を維持。開花期になると毎年、名瀬市街地などから車で訪れる花見客でにぎわう。

 11日現在、並木のうち開花しているのは数本程度。まだ、ほとんどがつぼみ状態の中、鐘状に下向きの花が咲き、全体が早くも緋色に染まった木も。花の蜜を求めてメジロの姿も見られた。

 久しぶりの晴天となったこの日、気象庁によると奄美地方の日中最高気温は名瀬で18・1度、最南端の与論島は18・9度まで上昇した。