ハブの捕獲、退治を実践

ハブ対策研修で捕獲実習に参加する奄美署員(1日、奄美市名瀬)

要請に備え署員29人参加
奄美署 生態や習性学ぶ

 奄美署(田中聡署長)は1日、新たに転入した署員29人を対象に奄美市名瀬の奄美観光ハブセンターで、恒例のハブ対策研修会を実施した。ハブの生態、習性を学び、実物を用いた捕獲、退治を実践した。

 研修は同署の異動時期に行われ、地元住民からのハブ捕獲など要請に備えて開催。同署によると、2023年の管内でハブ関連の要請件数は約20件に上ったという。

 研修では座学と実習が行われ、講師を同センター職員の本山栄隆さん(69)が担当。座学では、ハブの特性として▽蛇と異なり冬眠をせず年中活動▽紫外線を避けて夜間、日中も雨天時に出没―などと解説。県によると例年、奄美大島と徳之島で計40人ほどが咬傷(こうしょう)の被害に遭っていることなどを伝え、実物のハブを用いて捕獲方法などを実演した。

 実習では、奄美署が初任地となる2人の新人署員が実践。捕獲棒で速やかに捕らえた本部優海(りん)巡査(19)=四谷交番配属=は「初めてハブを見て少し怖かったが、今回の経験を実際の現場で生かしていきたい」と話し、竹の棒でたたいて退治した薄窪(うすくぼ)里佳巡査(19)=屋仁川交番配属=は「通報を受け対応できるよう参加した。難しかったが、冷静に対応できたと思う」と語った。