「高校生が考えた特産品販売会」

「高校生が考えた特産品販売会」で新商品の魅力をアピールした開発者たち=20日、徳之島町・美農里館

高校生が考えた特産品サンプル

 

若いフィーリングを注入
徳之島高生らPR

 【徳之島】県立徳之島高校の生徒たちが、徳之島町や民間企業のクラウドファンディング(CF)による事業費や技術支援で手掛けた「高校生が考えた特産品販売会」が11日、同町総合食品加工センター美農里(みのり)館(徳和瀬)であった。生徒たちも伝統の純黒糖やヨモギ餅などを若い感性でアレンジした新商品の魅力をアピールした。

 2023年度「総合的な探究の時間」(授業プログラム)の中で、新特産品開発には4チーム14人(現在3年生)がチャレンジ。商品化にこぎ着け、同日販売PRしたのは、▽「よもぎもっちー」(ヨモギのお菓子)▽「カリッと黒糖」(純黒糖菓子)▽「まぁ~いピース」(純黒糖の特殊加工菓子)▽徳之島名物・印象をデザインした「クリアファイル」の4種類。

 事業費は同町当局や日本航空(JAL)などCFで協力。新特産品開発の基礎的なアイデアやパッケージデザインは生徒たちが手掛け、専門的な加工技術は島内外の民間企業が協力。土産品店で販売のほか、町ふるさと納税の返礼品にも検討中だ。

 美農里館では各チームの生徒(3年生)たちがPR。▽「よもぎもっちー」の富本希輝(きらり)さんは「パッケージもかわいくてひと口サイズで食べやすい。どの世代でもおいしく食べられることにこだわった」▽「カリッと黒糖」の富本哲史(てつふみ)さんは「ラベルのイラストも手描きでアピール。従来の黒糖にはなかったカリッとした新食感で、お子様も食べやすい」。▽「まぁ~いピース」の幸広翔(ひろと)さんは「純黒糖を原料に食べたり飲んだりできる、新たな魅力のある商品」。▽クリアファイルの栄愛音夢(あねむ)さんは「教室の窓からもザトウクジラが見える自然環境をアピールしました」と強調した。

 側面支援を続ける同町企画課ふるさと納税推進室の堀貴久室長(45)は「高校生たちが島内外の色んな職種の企業の方々と連携することは職業観も広がる。新たな特産品を創出することは島での良い思い出もできる。卒業後は一時的に島を離れるが、また戻って来てくれることにも期待したい」と目を細めた。