喜界島で「チゴモズ」確認

喜界町川嶺で伊地知告さんが撮影した「チゴモズ」

 

 

初記録可能性「かなり珍しい」

 

 

 日本では近年急激に数を減らしており、環境省レッドリストで絶滅危惧ⅠA類(CR)となっているスズメ目モズ科の「チゴモズ」。喜界島に飛来しているのが確認され、奄美群島で初記録の可能性がある。

 17日夕方、喜界町川嶺で撮影したのは伊地知告さん(68)。山に上がる手前の森で見掛け、常に持参しているカメラで撮影。「腹の部分が白く、夕日によって赤っぽく見えたため最初はアカヒゲかと思った。スズメぐらいの大きさだった」と伊地知さん。50~20㍍程度まで近づいて撮影したという。

 奄美野鳥の会の鳥飼久裕さんが画像など確認。鳥飼さんは「チゴモズのオスに間違いない。南西諸島を通ることがあまりなく、奄美野鳥の会の記録ではこれまでないことから、初記録ではないか。中国などの大陸にはいるが、日本国内では繁殖場所が数か所しかなく、とても数が減っていて、かなり珍しい」と指摘する。

 環境省によると、分布は本州中・北部で夏鳥。極東アジア南部で繁殖し、東南アジアで越冬する。平地から低山の農耕地や果樹園を含む疎林の林縁で営巣するという。