県知事選 塩田さん新人退け再選

再選を決め、花束を手にする塩田さんと妻の央子さん

県勢発展へ「稼ぐ力向上を」
続投決まり支持者らと歓喜

県民は現職の続投を支持した――。現職と新人の三つどもえの争いとなった県知事選挙は、現職の塩田康一さん(58)が新人2人を退け再選を果たした。鹿児島市内の事務所で支持者らと歓喜した塩田さんは「県政の大きな課題は人口減少社会の中で、いかに稼ぐ力を向上できるか。皆様の支援をいただきながら取り組んでいきたい」と2期目へ抱負を語った。新体育館計画、原発延長問題などを争点に「刷新」を訴えた元自民党県議の米丸麻希子さん(49)、市民グループ共同代表の樋之口里花さん(52)の新人2人は、現職に及ばず共に涙をのんだ。

天文館などの繁華街を有する鹿児島市東千石町にある塩田さんの選挙事務所では、同じビル内の3階に特設舞台を設けた。午後8時直後、テレビで当確の速報が伝わると、会場は詰めかけた支持者らの拍手と歓声に沸いた。

間もなく再選を決めた塩田さんは紺のスーツ姿で登場し、支持者の前で一礼。前回、新型コロナウイルスの感染拡大などへの配慮で取りやめた万歳三唱を4年越しに行い、共に喜びを分かち合った。

マイクを握った塩田さんは「これまで皆様に大変な支援いただき、心から感謝したい。多くの政党、幅広い企業、団体などから支援をいただき、まさに県民党として戦ってきた選挙だった」と深く頭を下げた。コロナ禍、かごしま国体、和牛日本一の取り組みを回顧し、「初当選してから4年間、皆様と取り組んできたこと本当にありがたいと思っている」と感謝した。

17日間の選挙戦を振り返った塩田さんは「かんかん照りの中、沿道で県民から手を振っていただき、多くの県民の皆様の県政に対する本当の熱い思いというものを肌身で感じ、今後の4年間に向けてしっかりと取り組んでいかなければならないと決意を新たにした」と強調。2期目に向けては「多岐にわたる課題はあるが、引き続き支援をたまわりながら、県勢発展のために一緒に取り組んでいきたい」と我が身を奮い立たせた。