名誉町民称号 7町村長が哀悼の声

刻まれた「生命だけは平等だ」理念

医療法人徳洲会の設立者、徳田虎雄氏の訃報は、ゆかりの深い奄美群島各地に衝撃のニュースとして伝わった。徳田氏が生まれ育った徳之島3町、名誉町民となっている和泊町、知名町、与論町、瀬戸内町から故人を悼む声が寄せられた。

徳之島町・高岡秀規町長「悲しい知らせに言葉が見つからない。いつでもどこでも受けられる医療体制、誰もが受けられる医療体制、そして『生命だけは平等だ』の理念は、後世へ伝えなければならないという責任を感じている。日本全体の急患に対する対応が大きく変わったのは虎雄先生の功績だと思う。心より哀悼の意を表し、心から冥福を祈ります」

伊仙町・大久保明町長「虎雄先生とは鹿大・医学部時代からのの付き合い。私は、離島医療の考え方に共感し36歳で徳之島徳洲会病院の院長に就いた。(徳田氏の)政界への進出は目的ではなく手段だったと思っている。『医療制度が間違っている』と繰り返し述べた虎雄先生の遺志を継ぎ、地域完結型の医療体制を目指したい」

天城町・森田弘光町長「突然の訃報を受け、驚き悲しみに堪えない。かねてから療養中と聞いていたが、大変残念。徳田先生は、徳之島をはじめとする離島医療ならびに全国の医療福祉の充実に大きく貢献し、世界の医療発展に尽力した。生前の厚情に感謝し心からご冥福をお祈りいたします」

瀬戸内町・鎌田愛人町長「故・虎雄先生には、町民の生命と健康を守る医療機関として、また、全国における地域医療の充実に尽力いただいたこと、感謝の念に堪えない。生前の功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します」

和泊町・前登志朗町長「長年にわたり本町、大島地区、全国の救急医療及び地域医療の体制充実に尽力し、町民に愛され敬われる存在だった。功績は計り知れず、町民一人一人の心に深く刻まれている。虎雄氏の志を継ぎ、町の発展のために尽力することを誓う。ご冥福をお祈りいたします」

知名町・今井力夫町長「訃報に接し深い悲しみと喪失感を禁じ得ない。徳田氏は『生命だけは平等だ』の理念のもと、いつでも、どこでも誰もが最善の医療を受けられる社会を目指し、離島や医療過疎地域医療に注力した。このことは、安心してこの町で暮らし続けられるという町民の支えになっている。これまでの功労に敬意を表し、謹んで衷心よりご冥福をお祈り申し上げます」

与論町・田畑克夫町長「与論町民の生命と健康維持の中心拠点である与論徳洲会病院の建設をはじめ、福祉施設の整備に、衷心よりお礼を申し上げます。日本最大の医療事業グループを一代で築き上げ、『生命だけは平等だ』という理念のもと、世界各地で医療過疎地の解消を目指し活躍していた頃の元気な姿が今もまぶたに浮かびます。ご功績に深く敬意を表し、謹んでご冥福をお祈りいたします」