賞状と盾を手に記念撮影に納まる久里町老人クラブ再春会のメンバー(前列右から倉井さん、南さん、中原会長)と関係者
内閣府が提唱する「エイジレス・ライフ実践事例」で「社会参加章」を受賞した、久里町老人クラブ再春会(中原輝久会長、会員33人)への伝達式が18日、奄美市名瀬の県大島支庁大会議室であった。会員らは市内自治会の先駆けとして長年活動。見守りや周辺の美化、防災への取り組みなど地域を引っ張る自治活動の実践が評価された。
エイジレス・ライフとは、年齢にとらわれず自らの責任と能力で、自由で生き生きとした生活を実践する高齢者の生活様式のこと。事例は内閣府が決定し、広く紹介することで国民や長寿社会の参考としている。
久里町老人クラブ再春会は、市内に自治会組織のなかった時代の1963(昭和38)年に発足した。入会は60歳からで、現在は最高齢98歳の女性を含む33人が所属。自治活動のほか、奄美小学校での島口教室や周辺清掃にも毎月取り組むなど、地域に根差した支え合いを続けている。
伝達式は、同会の中原会長、南武一さん、倉井則裕さんが訪れ、市老人クラブ連合会の俵久子会長が立ち会った。松藤啓介大島支庁長は「今後も模範事例として力を発揮し、生き生きと充実した生活を送ってほしい」と功績をたたえ、賞状と記念の盾を手渡した。
会は「みんな仲良く元気に取り組む」をモットーに、長続きの秘訣(ひけつ)を「参加を強制しないこと」と話す中原会長。「先輩の意志を引き継ぎ、若い人が高齢者を応援していこうとの思いで続けてきた。これからも若い人も勧誘しながら、地域のことを考えて一生懸命頑張っていきたい」と喜びを語った。
今年度は全国48団体の応募があり、29団体が受章した。県内の受章は同市の浜里町老人クラブ「はまろう会」以来2年ぶり。式後は奄美市役所を訪ね、安田壮平市長に受章を報告した。